若き女性経営者
先日、福岡県の卒業生が学校に寄ってくれました。卒業して8年目のHさん。福岡市と北九州市に挟まれた宗像市で「あいす工房 らく農家」というアイスクリーム店をやっています。
Hさんの実家は酪農家。本校卒業後は実家で農業をやる予定でしたが、弟さんも同じ年に就農することとなったため計画変更。
弟さんがジャージー牛の特別牛乳の生産・販売、Hさんがその牛乳を使ってのアイス作りという計画になりました。(特別牛乳とは殺菌の操作を省略することもできる大変清潔な、全国で数件しか生産していない牛乳です。)
そして、Hさんは在学中にいろいろ準備し、卒業した2か月後には手作りジェラートのお店「あいす工房 らく農家」をオープン。
しかし、弟さんの方は、新規就農で行おうとした計画は全国的に例がなかったため、実現までに5年もかかったそうです。
ジェラートはいろいろな卒業生から取り寄せた旬の野菜や自分の家で生産した特別牛乳を使い、着色料・香料・保存料・防腐剤は一切使用していないそうです。
その地域では評判のお店で行列もできるようで、同業者も作り方を聞きに来たことがあるとか。「聞かれたらレシピは全て公開します。同じように作っても、素材が違うから自分のお店の味は絶対に出せない」と自信満々のHさん。農産物を提供している卒業生もこだわりを持っていて、「今年の出来には満足していない。これをHさんのお店に出すのは自分のプライドが許さない。」と送ってもらえないこともあるそうです。
持ち帰れるようにすればもっと売り上げが上がるとアドバイスされても、その場で食べるフレッシュなものの方が絶対おいしいから、また、種類はいっぱいあった方がいいからと小さな容量のフリーザーをフル稼働させて、その日作ったものはその日しか出さないという今の方針を頑なに守っています。
経営というより農家の目線でお店をやってきたと言っていましたが、お客さんのことを考えながらこだわりを貫く姿勢は、十分立派な経営者。これからますます期待がもてます。
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