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2008年8月

学生がネギ背負ってやって来た

yokonegi  ある夕方、学校の木目がきれいな階段を下りていますと、長靴が上がってきました。目を上げると近くの「みずほの村市場」に派遣実習にいっている横尾君です。実習先から直接来たのか、長靴に作業服姿。背中のリュックサックからはネギがはみ出しています。実習先のネギをネギラーメンを食べようともらってきたそうで、おっそわけをくれました。ついでに職員で分けてくださいとピーマンもいただきました。
 ピーマンは肉厚で、焼いただけで十分美味しいので(前にももらいました)食べ方は簡単に決まりましたが、ネギはどうしよう。そうめんや冷や奴の薬味でさっぱりと夏らしく食べるか、白髪ネギにして肉と炒めて砂糖醤油で味付けしてスタミナか、と幸せな悩みを抱えてしまいました。
 横尾君のその日の実習は収穫作業だったそうですが、日によっては直売所での販売や観光園での接客もあります。また、これまでは収穫作業が主だった農作業も冬野菜の種まきや育苗が始まるでしょうし、いろいろな組合員の家で実習をさせてもらっているので場所により違うことも多いでしょう。変わりゆく新しい日々を体全体で吸収してください。

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ピンチがチャンス

 21期生会が多摩で開催された。東北から九州までの卒業生に加え、旧職員5名も元気に参加され、彼らの成長に目を細めておられた。卒業して17年の歳月が過ぎても、青春の3年間を過ごした学舎は、日本の農業・農村を支える中堅世代となった今でも、懐かしく、みんなの心の支えになっている。近況を報告し合った後には、在宅学習で空き家になっている寮に、職員の案内で見学に回っていた。
 近況報告は昨今の情勢から、燃料や飼料、肥料や資材の高騰に悩まされているというものが多かった。「七草がゆのパッケージとネギを作っているが、資材高騰に悩まされている。課題は“安心をどう売るか”だ」(静岡県のTさん)、「トマト、メロン、ブロッコリー等作っているが、肥料の値上がりに悩まされている。何とか堆肥の活用で乗り切りたい」(島根県のSさん)、「肥育牛330頭の経営だが、飼料の値上がりがこたえる」(山口県のWさん)、「養鶏を6万羽やっていたが、飼料の値上げで5万羽に減らしてコスト削減に努めている。平飼いにして高い卵作りに取り組んでいこうかと考えている」(静岡県のWさん)等々。一消費者としてこの努力に頭が下がる思いだ。
 しかし、さすが農者大卒業生。みんな大変な状況にもへこたれない「百姓魂」が備わっている。安心や健康の農産物の生産に切り替えたり、堆肥のようなこれまでは未利用であった資源活用で何とかこの苦難を乗り切ろうとしたり、みんな創意工夫している様子が伝わってくる。もっと胸を打たれたのが今回の出席者中唯一の非農家出身者、愛媛県出身のIさんである。「今は建築関係の企業に勤務し、単身赴任で岡山にいるが、40歳になるので、農業をしたいとみんなの話を聞きに来た」と報告した。就農者も大変だが、この厳しい状況の中でも農者大で学んだ就農への道を忘れない卒業生がいたということだ。
 ある人がいった。「ピンチがチャンスなんだよ」と。

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〔実習先訪問〕菅原君-青森県田子町

青森県田沼さんと菅原君

 田子町は青森県最南の町で、南は岩手県、西は秋田県との境に位置しており、基幹産業は畑作が中心で、葉たばこやニンニク等の栽培が盛んです。中でもニンニクは、過去には品質・生産量で日本一に輝いた経緯があり、「田子産ニンニク」としてブランド化しています。
 菅原君がお世話になっています田沼さんでも、ニンニクを1.2haと他にホップを1ha栽培しています。ニンニクは10月に植え付けが行われ、収穫は翌年の6月から7月にかけて行われます。訪問したときは、収穫を終えて、乾燥させたニンニクの根を取る出荷調製を行っているところでした。その中から、翌年収穫するための種ニンニクを選別して、大きさを揃えて出荷となります。種になるニンニクの選別も菅原君が行っているようで、かなり大事な部分の作業まで任されているようでした。
 意外だったのは、トラクターは40馬力級のものが4台もあり、各トラクターには耕運用、畝立て用、収穫用などの作業機が装着されていて、それぞれの作業専用機として使われています。やはり、ニンニク栽培もこのような大きめのトラクターがなければ栽培できないと思うと、農家経営にとって機械化にかかる経費は大きいと感じます。ホップ栽培は、ビール会社との契約栽培として行っており、町内の農家仲間と現在取り組んでいますが、今後はさらに仲間を増やして、ニンニク栽培に次ぐ町の主要な作物としていきたいと考えているようです。菅原君は、田沼さんの考えている将来の農業経営の話などに、大変共感を得ているようでした。
 非農家出身でもある菅原君にとって、この4ヶ月間の派遣実習は、卒業していずれ実践するであろう農業経営のしっかりとした土台になるものと思われます。

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季節の変わり目を感じる頃

 八月のある日の休日、市内を散歩していると水田ではイネが順調に育っており、トンボやイナゴも飛び回っていました。あと1ヶ月もすれば黄金色になるイネが収穫されるのを想像すると、秋はもう少しのところまできていることを感じます。一方、スーパーの販売のチラシにはメロンやスイカと並んで梨やブドウといった秋が旬の果物が掲載されていました。
 イネ・梨・ブドウといえば、今、派遣実習で前述の作目の実習を行っている学生が何名かおります。秋の作目といえば、他にサツマイモが代表的ですね。これらの作目の実習を行っている学生は、今後、収穫作業で大変になると思いますが、実際の収穫作業から沢山の事を吸収してほしいものです。実りの秋に相応しく良い物が沢山収穫できるといいですね。
 日の出・日の入りの時間も日毎に段々と短くなってきました。一時期の暑い頃と比較すると朝晩は涼しくなりました。特に季節の変わり目は日毎・朝晩の気温の寒暖差が大きいです。学生の皆さんは、その日その日に適した生活をし、体調を崩さないよう注意して下さい。

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つくばの夏祭りに行ってきました。

 日中は、まだ暑いですが、朝夕は涼しくなり、夏も終わりと言う感じです。
 つくばの夏祭り「まつりつくば2008」が、8月23日~24日の2日間開催され、はじめて見に行きました。
 祭りのメインは、ねぶたのパレードです。ねぶたと言えば、東北3大祭りの一つであり、青森市において8月初めに開催されるのが有名です。
 
 祭りの会場には、大勢の市民が来ており、パレード会場には、大小10以上のねぶたが通り、台車を勢いよく回す際には、大きな歓声が上がっていました。また、笛や太鼓の囃子(はやし)で、子供たちも一生懸命にかけ声をかけていました。
 本場のねぶたを見たことがないので、つくばで見られて、何か得した気分です。
 話は変わりますが、農業者大学校のⅠ期入学試験も近づきました。受験者の皆さん、頑張って下さい。
 また、Ⅱ期の学生募集も始まります。
 全国の皆さん、「新・農業人フェア」や「農林漁業ことはじめ2008」が近くで開催されるときは、農業者大学校も出展しておりますので、ぜひ来て下さい。(詳しい情報は、「イベント/お知らせ一覧」をクリック)

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筆記試験って?

 第Ⅰ期試験の受験票も送付され、農業者大学校も入試モードに。
 入学試験で筆記試験というと「英語・数学」を想像する方も多いと思いますが、農者大の一般入試では「農業科学基礎」を行います。試験時間は60分で出題は30問です。単純計算で1問2分で4択問題です。
 農業に関する一定の知識を、参考図書の「農学基礎セミナー 新版農業の基礎」から特定の分野に偏ることなく出題します。また、社会的注目を集めたトピックスや時事問題など、農業に関心を持っている方ならば知っておきたい事項については、参考書に載っていなくても出題しますので、チェックしておいてください。
 「農業の基礎」のデータを一部更新しておりますので、ホームページを確認してください。また、参考資料として「我が国の食料・農業・農村をめぐる現状と課題」もご覧下さい。

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〔実習先訪問〕痛々しい研修

 先日、岐阜県加茂郡坂祝町(さかほぎ)の「かねまつ養蜂」で研修している天池さんの様子を見てきました。兼松さん宅を訪問すると蜂の巣をドラム缶の湯の中に入れて溶かし(写真左)、布袋で濾過(写真中央)して液状の蜜蝋を集める作業をしていました。年に2,3回しかやらないそうです。天池さんも初めてとのことで、2人で知恵と工夫の詰まったやり方に感激しました。蜜蝋はろうそくの他、工業製品、化粧品などの原料となります。(写真右が蜜蝋。1日で固まります)

 養蜂はもちろんハチミツをとるものですが、最近ではローヤルゼリー、プロポリス、花粉も健康食品として出回っています。私もこれらを試食させていただきました。ローヤルゼリーはなめる程度の少量でも、ぴりぴりと舌に刺激があり酸味がありました。酸の他にビタミン、ミネラルを多く含んだ食品だそうです。プロポリスと花粉は、花の香りが残っているような微妙な味で「うーん、体によさそう」。これらを毎日食べているせいか、兼松さん夫妻は実にお若く健康そのものです。
 元来、養蜂は花を求めて南から北へ巣箱を持って移動するそうです。現在は県内を中心に巣箱を置いています。それでも車で2時間以上かかるところもあり、私が訪問した翌日も「明日は飛騨の方へ行くので朝5時出発」と天池さんに指示していました。
 一番近くの巣箱の管理に同行して、作業の様子を見せていただきました。真夏だというのに、長袖シャツにゴム手袋、帽子と顔を保護する網をかぶって私も巣箱のそばへ。巣箱を開けて巣を取り出すと蜂が一斉に騒ぎ出して私のまわりにも群がってきました。そのうちの1匹は明らかに怒っているようで羽音も異様に大きく、帽子に何度も体当たりして来ました。恥ずかしい話ですが、私は怖くて棒立ちでした。そんな中兼松さんは素手で巣を一枚一枚引き抜いては蜜、卵、働き蜂などの様子を見ていました。素手で蜂に刺されないはずはないと思いますが、長年の慣れで刺されてもあまり感じないのでしょうか。それとも飼い主は刺されないという話も聞きますが、本当なのでしょうか。天池さんは既に何回か蜂に刺されたようですが、刺されながらも兼松夫妻の技術を習得すべく頑張っていました。

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「農林漁業ことはじめin名古屋」に来てね!

 新規就農したい方や定年後に就農したい方を対象に、「農林漁業ことはじめ」が名古屋市で8月31日(日)に開催されます。就業・農山漁村で暮らすための実用情報が、「見て」「聞いて」「体験して」一気にわかるイベントで、新規就農された方々のお話や永島さんの農業との関わりのお話を聞けます。
 もちろん、農業者大学校もブースで今年4月からつくばに開校する農業者大学校の教育の特色、カリキュラム、学生生活、及び就農支援などについてご説明しますので、ぜひ来てくださいね。

スケジュール
 13:30 開場
 14:00 開演~永島敏行基調講演
 15:00 農林漁業体験タイム
 15:30 パネルディスカッション
 16:30 終演

会場:デザインセンタービル3F デザインホール
   名古屋市中区栄3-18-1

交通:地下鉄名城線「矢場町」駅6番出口 徒歩5分
    地下鉄東山線「栄」駅 徒歩7分
     詳しくは交通案内をご覧下さい。

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実習先訪問(茨城編)

 前回(千葉編)、前々回(長野編)に引き続き、各地に散らばった学生の様子をお知らせします。

 茨城県霞ヶ浦の南側にある稲敷市で27haの水稲生産を主体に1ha強の野菜生産を組み合わせている農業生産法人「アグリクリエイト」に入っている深作君。
 同社は、東京を中心に食材の宅配を展開する「らでぃっしゅぼーや」と提携し、会員の家庭から出される食品残渣を熱で滅菌殺菌し、堆肥センターで有機質肥料に加工し、農地に還元、収穫された農産物を消費者に提供するという独自の資源リサイクルシステムを構築しています。担い手がいなくなった周辺農地を受け入れて年々生産規模が拡大しており、職員数も多く、農業機械や施設は大変充実しています。写真は生産の指導を担当している先輩と収穫間近の水田で撮ったものです。除草剤などを使わない有機栽培ですから雑草がずいぶん目立ちます。

 麦わら帽子をかぶっているのが深作君です。

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実習先訪問(千葉編)

 前回(長野編)に引き続き、各地に散らばった学生の様子をお知らせします。

 千葉県の南部山間地にある大多喜町で施設栽培を行っている「岩瀬園芸」に入っている松丸君。この地域は年間降水量が2000mm前後と比較的雨が多く、雨による病害虫の発生を防ぐためハウス栽培で野菜(キュウリ)や果樹(ブドウ、イチジク)を作っています。このところ晴天続きでとても暑い中、秋冬用キュウリの定植作業を行っていました。こちらも家族経営で、これまでは観光農園として直売所による販売や地元スーパー等へ全て出荷していたようですが、最近では東京の大手量販店との取引が増えてきているようです。松丸君は実家が梨農家ですが、他の作目についても勉強してみたいと希望して受け入れていただきました。写真で見てわかるとおり、久しぶりにあった松丸君は真っ黒になって体重も増え、たくましくなっていました(隣は受け入れ農家の岩瀬さん)。

Matsumaru

次回は茨城編です。お楽しみに!

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実習先訪問(長野編)

 実習を始めてから約1ヶ月がたち、各地に散らばった学生を訪問してきましたので、その様子をお知らせします。

 長野市のお隣にある中条村で有機農業を行っている「まごころ・ふれあい農園」に入っている前島さん。前島さんは41期生で唯一の女性です。写真ではわかりにくいですが、とてつもない山の中でした。農園代表の久保田清隆さんも「すごいところとは聞いていたが、本当にすごいところにお住まいですねとよく言われます」と笑っていました。
 家族経営で宅配と市場出荷を組み合わせて周年栽培を行っており、長野市の平場にも冬の生産用に農地を持っています。土がしっかりできていれば肥料や農薬をつかわなくてもこんなに良い農産物が採れることの面白さにはまったとのことで、楽しそうに有機農業の良さを語っていただきました。
 前島さんも久保田さんの時には厳しい指導を受けながら、将来の自分の経営にこの経験を活かしていきたいと熱く語ってくれました。

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ある研修生から

 茨城県つくば市にある「みずほ村市場」で実習をしている鎌田君から報告が届きましたので、ご紹介します。

  私の研修先である、みずほ村市場では契約している各農家がみずほに野菜を持ち寄ります。農協とは違い、農家個人で値段を設定するシステムが取られています。苦労して丁寧に作った野菜を自分の思い通りの値段で売れるということは生産者にとって多くの利点をもたらします。また、みずほでは年間ノルマがあり、ノルマに満たない農家は罰金がかせられます。一方で売り上げ優秀者には賞金がでたりと飴とムチの使い分けがうまいなぁと関心させられます。
 私の研修内容はというと朝8時前から夕方の6時すぎまでの作業で、とうもろこしなどの夏野菜を収穫して、袋詰めをやり、バーコードを貼って出荷するまでの行程を一人でやっています。曜日や天候をかんがえながら収穫する数を変えます。余っても足りなくなっても大損をするので結構頭を悩ませます。
 研修では色々な農家に行かせてもらい、様々な作物について勉強できます。写真はいちご農家の木戸さん宅でパイプハウスを作ってるとこです。

 僕はこれからも、体調管理に気をつけしっかり勉強していきたいと思います。

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食と農の仕事にこだわりたい人へ~ルーラルサイエンスカフェin 北海道 で出会った人達(後編)

 身近な農業研究の紹介と若手農業者の講演に加え、農業者と研究者が深く関わる農業者大学校について理解を深めてもらおうと北海道農業研究センターの一般公開デーに合わせて「ルーラルサイエンスカフェ」を開催しました。→前編はこちら

 林さんは、夕張郡由仁町で水稲、馬鈴薯、ビートなどを栽培。農者大は、6期生だった父が勧めたので入学した。農業者として父を尊敬している。農者大の時の派遣実習でファーマーズクラブ赤とんぼでの実習が役に立った。今、由仁町の4Hクラブの会長としてクラブ員全員で水稲の栽培技術の向上に取り組んでいる。農地を荒らすのは1年でできるが荒れた土地を戻すのは何十年もかかる。地域農業を若手として守っていくのか、自分のやりたい作目で農業経営をやっていくのか自分の中で葛藤が始まっているが、生きる基本は農業・農村だと思い努力している。・・・重い想いと地に足がしっかり着いていることを実感しました。

 次に、研究者として(独)農研機構北海道農業研究センター寒地飼料作物育種研究チームの松村 哲夫主任研究員が講演しました。牧草の品種育成のおもしろさや、農家の方と一緒になって地域や土質別の牧草栽培方法や牧草の品種構成の実証研究をやっていること、また、最近注目されている、放牧酪農の具体的な方法についても紹介いただきました。会場で、放牧酪農のミルクと市販されている牛乳の飲み比べをしました。放牧酪農のミルクは北海道の大地の草の香りがして美味しかったです。放牧乳で作る乳製品の開発にも取り組んでいるそうです。
  最後に、農業者大学校の紹介をパワーポイントを使って行いました。
 会場に来ていただいた方々は、全てのプログラムを最後まで聞いていただきありがとうございました。北海道農業研究センターには、会場の手配等たくさんお世話になりました。

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食と農の仕事にこだわりたい人へ~ルーラルサイエンスカフェin 北海道 で出会った人達(前編)

 身近な農業研究の紹介と若手農業者の講演に加え、農業者と研究者が深く関わる農業者大学校について理解を深めてもらおうと北海道農業研究センターの一般公開デーに合わせて「ルーラルサイエンスカフェ」を開催しました。
  当日は、若手農業者として真っ黒に日焼けした農者大の卒業生の土居 正典さんと林 新悟さんが講演しました。二人とも農者大を2003年に卒業し就農して5年目です。

Rural   土居さんは雨竜郡北竜町でトマト、カボチャを中心に栽培。就農当初、パートの方と暑い中働いて農作業が大嫌いになった。しかし、こうやったら楽になる、こうやったらパートが効率的に働くことができると考えるようになり、更に、自分の農作業を農家として考えるのではなく、他の企業(例えばトヨタ自動車)がこの農作業をしたらどうやるだろうかというように考え方や見方を変えるようにした。少しでも早く誰にでも良くできるよう、今、農作業マニュアルを策定中。父親が新規就農者で正典さんは2代目。トマトの直送販売。真っ赤に色づいたトマトを会場の方に持ってきてくれました。美味しかったです。

続きはあした!

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学生の住まい

 学生は、筑波農林団地のほぼ中心に位置する共同の宿泊施設に住んでいます。
 宿泊施設には、学校から徒歩約3分で行くことができる近い所にあります。この宿泊施設は、海外からの研修生をはじめ、長期・短期の研修生、研究機関等で開催される会議に出席する人など、様々な人が宿泊します。
 学生は、この宿泊施設のうち、国内研修生宿泊施設に住んでいます。各部屋には、ベッド、ロッカー、それから、勉強ができるように机があります。
 国内研修宿泊施設の各階には、共同の浴室・トイレ・洗面室・湯沸室と談話室があります。洗面室には洗濯機と乾燥機、湯沸室にはガスコンロ、電子レンジ、冷蔵庫がありますので、長期間、生活ができる環境が整っています。また、談話室には、テレビとソファが備えられ、学生間の交流を深める場所として利用されています。さらに、学生の交流は、同じフロアにいる他の研修生まで広がっていますので、現在、農者大生の交流の輪は拡大中です。

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農林漁業ことはじめ2008!トークライブin東京

 8月3日(日)東京の築地市場近くの「浜離宮朝日ホール」で「農林漁業ことはじめ2008!トークライブin東京」が開催され、農業者大学校からも出展しました。
 「農林漁業ことはじめ2008」とは、自分の知識や技術を活かして、田舎で再び活躍したい団塊世代、田舎で新たな価値観と生活スタイルを確立して、農林漁業で再チャレンジしたい若者に対して、農業・林業・漁業を身近に紹介するイベントで、基調講演、パネルディスカッションを行うとともに相談コーナーが設置され、全国8カ所で開催されます。  今回は初回であり、まず基調講演では俳優の永島敏行さんが「すこしでも農業をやってみませんか」という演題でお話しされました。
 農業に取り組むこととなったきっかけは、子供が生まれ、自分自身が体験(千葉県出身で小さい頃は東京湾で潮干狩りしていたことなど)したことを子供にやらせたいとの思いから、始めたと。知人の紹介で秋田県十文字で5アールから始めたが、失敗の連続。しかし、達成感があった。その後、長野県の棚田、成田、千葉でもやっている。
 これから農業を始めたい人には、「ちょっとだけ自給自足」=兼業を薦める。農業から収入を得ることは難しい。楽しく農的な生活をすることでもよいと思う。そのことで食や農業のことが理解できるようになると。
 また、地方は地方の情報を発信することが重要。人間関係では、自分に合うところを探すこと。頭で考えるのでなく、まず体験することが第一歩。というお話しされました。
 
 農業者大学校コーナーは、講演会場内の客席と客席の間にあり、講演中は話ができないので、休憩時間の30分間が本番。5名の人が来てくらましたが、本校の募集対象年齢の上限を超える40歳以上の方もあり、残念。時間的にも詳細な説明ができないままパネルディスカッションの時間となってしまいました。
 
 パネルディスカッションでは、脱サラで農業を始めた「株式会社サラダボウル」の田中 進さん、「全国新規就農相談センター」の中園良行さん、非農家から神奈川県で農業を始めた「風の畑」の安田弥生さん、そして基調講演をされた永島敏行さん、コーディネーターは、司会をされたTBSアナウンサーの新井麻希さん。
 田中さんからは、農業を始めることは、例えばラーメン屋を始めることと一緒。自分が好きなことをやっているので苦労はない。農業はシンプル、手を抜いたら結果に表れる。農業に魅力を感じている人は多くいる。良い商品(農産物)を作ることは大変だが、その先の家族の団欒光景が見え、頑張っているとのこと。
 中園さんからは、食への関心が高まっていること。農産物を何処で誰に販売するかが重要であること。新規就農者のうち4割が経済的に成り立っていること。農村生活では都市住民との意識のギャップがあること。まず第一歩を踏み出して欲しいとのこと。
 安田さんからは、東京で生まれ、熱意と意気込みで神奈川県で土地を確保。嬉しいことは自分の作ったものを自分で食べられること。楽しいことから始め、シンプルに楽しくやっていくことが重要とのことでした。
 皆さんも楽しいことからチャレンジしてみたらと思います。
 次回の「農林漁業ことはじめ2008」は、8月31日(日)、名古屋(デザインホール)で開催され、農業者大学校からも出展しますので、名古屋の方お待ちしています。

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21年度第Ⅰ期入試願書締切まであと1週間を切りました。

 9月4日に全国9会場で行う第Ⅰ期試験の願書締切まであと1週間を切りました。今からでもまだ間に合いますので、「農業を仕事にしたい」とお考えの皆さんの応募をお待ちしております。
 詳しくは、農業者大学校ホームページをご覧いただくか、
 農業者大学校(029-838-1025)までお問い合わせください!

●試験日程
  願書締切:8月13日(水)消印有効
  試 験 日:9月4日(木)
  合格発表:9月17日(水)

21年度農業者大学校ポスター●募集人員
  20名程度

●試験会場 
  全国9会場(予定)
 ◆北海道札幌市
 ◆岩手県盛岡市
 ◆茨城県つくば市
 ◆埼玉県さいたま市
 ◆新潟県上越市
 ◆京都府京都市
 ◆広島県福山市
 ◆香川県善通寺市
 ◆熊本県合志市

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〔実習先訪問〕立花君-岩手県葛巻町

 7月24日未明、岩手県沿岸北部を震源とした地震は、訪問先の葛巻町を震度5弱で揺すぶりました。幸い町周辺では被害は無かったようですが、実習先では「たまらず屋外に飛び出した」とのことです。約1ヶ月前にも岩手・宮城で大きな地震があったばかりですので、「もうやめてくれ!」と言った感じですね。葛巻町は、県都盛岡市から車で北東に約1時間半の位置にあり、牛の頭数、牛乳生産量とも東北一の酪農の町であります。実習先の農場では、成牛・育成牛50頭程で経営をしていますが、訪問して目についたのは、機械等の修理場を完備、溶接機はもちろん様々な工具類があり、鉄板等の切断機まで有している、そこは職人の域に達している雰囲気が感じられました。機械の修理だけでなく、様々な設備の考案もされているとの事です。大型機械や設備の使用が多い酪農家では、このような技術は欠かせないのかもしれません。紙面に修理の話が多くなったのは、この話をしていると、ご主人の笑顔が絶えないせいでもありました。立花君は、朝と夕方の搾乳をまかされており、牛舎の管理もさせてもらい、町内での酪農家の集会にはご主人の代わりとして参加するなど、全面的に信頼されて生活を送っています。奥さんも入っての会話の中では、農家のお嫁さんの話にも言及、奥さん曰く「女性には自然体で行け」なそうです。でも、これが難しいような気もします。ちなみに、お二人は、幼なじみなそうです。立花君、実習の中に、特別講義「農家の嫁取りについて」を取り入れて貰ったらいかがでしょうか。頑張ってください。

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農者大の熊本軍団

 熊本県の農者大同窓会は桜楠会という綺麗な名前の会です。7月18日に農研機構の九州沖縄農業研究センターで行われた桜楠会の研修に参加しました。
 桜楠会は農研機構になる前から、九州農研(当時は九州農業研究所)の研究者の農業実習を受け入れるなどつながりはありましたが、九州農研を訪れるのは初めてだそうです。
 16名の桜楠会メンバーが集まり、会長挨拶の後は九州農研の有原所長による九州農研の紹介です。研究所の特徴や国際共同研究のウンカの防除についての説明もありましたが、やはり一番盛り上がったのは新しい品種や栽培方法。初夏に収穫できる春まきソバの「春のいぶき」についての説明があれば、収量は実際の農地でなのか実験ほ場への作付けなのかとの質問が飛び交いました。ソバの栽培は観光の為だと思っていたが販売用に考えてみるのもあるかとの感想も。
 また、水稲の新品種「にこまる」は、高温年でも白濁が少なく、暑い夏の続く近年注目の品種です。桜楠会のメンバーや周囲でも作付けしている人がいるようで「苗が踊る」との意見が多く出しました。有原所長が言うには育苗管理の方法にこつがあるそうで、栽培方法も研究して成果が出ているので、気軽に研究所を訪ねて相談して欲しいとのことです。
 今後も農研機構と卒業生が手を取り合い、切磋琢磨し、農研機構開発・農者大卒業生栽培の農産物が皆様のお手元に届くことになるでしょう。

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熊本はあつい

 先日、熊本の卒業生のお宅を訪問しました。就農して3年、まだ20代の方で御両親と共に酪農をしています。
 丘の上に木造のしゃれた建物が、と思っていたらそれが牛舎でした。牛舎のうち一棟は、農研機構九州沖縄農業研究センターで利用していたもので、120年もの歴史があります。かつては荷物をしまうため屋根裏を高く作ってありましたが、その空洞のおかげで熱がこもらないため涼しいそうです。また、新しい牛舎は自分の山の木を利用して建てたそうです。牛は国産檜造りの家に住んでいて、ちょっと羨ましい。ただ、水道は通っていないため、夏は1日4回も水を運ぶことがあるそうです。
 自家飼料を牛に食べさせているそうで、牛舎の周りの畑には飼料用のトウモロコシをはじめ畑が広がっていました。この素晴らしい環境が良い牛乳を生産する秘訣でしょうか。
 また、飼料の他にも小麦粉などを作っていて、お祖父さんやお祖母さんは作った農産物で加工食品を作っていました。熊本の郷土料理「いきなりだご」をいただきましたが、ほどよい甘さでいくつでも食べられそうな、ダイエット泣かせの一品でした。さつまいもにこだわり、餡にも一工夫した商品は直売所でもすぐに売り切れるそうです。
 そして写真のお菓子は、紫いもで色を付けた牛乳寒で、実物はもっと綺麗でした。実をいうと紫いもの色が苦手だったのですか、牛乳と一緒になることでやさしい色になり好きになりました。味はさらっとしていて、新鮮な牛乳のおいしさが感じられます。自家製小麦を利用した紫いも入りマドレーヌなどは、お母さんが作られていました。
 飼料から加工まで家庭内で行われている自給販売が、安心感を与えてくれます。今後、若い発想でこの工夫あふれる経営にどのような変化を見せてくれるのかが楽しみです。

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サイエンスカフェin東京農大

 7月26日(土)、世田谷区の東京農大でサイエンスカフェin東京農大「気になる身近な農業研究の話と個性派農業経営者の話」を開催しました。当日は、蒸し暑い中、20から30歳台の農業に関心を持つ30名近い方の参加を頂きました。
 はじめに農者大の齋藤事務局長が「サイエンスカフェ」の目的は3つあり、1つは、農業で働いている人達の真摯で前向きな生き方を知ってもらうこと、2つ目は、農業研究は身近でありサイエンス(科学の目)を持つと発見とおもしろさがあることを知ってもらうこと、そして、3つ目は、農業者と研究者と大学の先生等が関わって農業を仕事にする人を全国に送り出するユニークな学校「農業者大学校」を知ってもらうこと、と挨拶しました。
Kouensha_3     講演のトップバッターとして、本校OBの坂井涼子さん(第37期)が、「女性農業経営者を目指して奮闘中~就農2年目の挑戦~」と題して講演しました。元女優という異色の経歴を持つ坂井さんですが、講演では、女優時代に見栄えのよいスタイルを維持するため食事を制限されていたことについて、「食べ物を作るのが仕事であるはずの農家の娘が、こんなことではいけないのではないか」と矛盾を感じたことが、農者大に入学し就農を決意するに至った理由の一つということでした。今は、新潟の「坂井ファームクリエイト」で小松菜の周年栽培と米の生産をやっており、また、経営する直売所の「採彩」は、中国の餃子事件以来お客が増えているようです。「農業を志すのならまずそれに向かって一歩を踏み出すことが大事だ」とも語ってくれました。
 次に、花き研究所の中山真義さんが、「模様と香りから見た花」と題して講演しました。講演では、花の模様のでき方や香りについて、分かりやすく解説して頂きましたが、特に、会場に試験管や乳鉢を持ち込んで、アジサイの発色のしくみを実験で示された際には、中山さんの周りに集まった参加者は興味深げに見入っていました。
 その後、農業者大学校ガイダンスを齋藤事務局長が行い、学校の建物や授業の様子、生活環境などの映像を参加者は興味深そうに見ていました。
   最後に、本校OBの瀬戸啓一郎さん(第21期)が、「生産者育種を経営に活かす~(有)スカイブルー・セトの経営戦略~」と題して講演しました。講演では、リンドウ切花苗生産販売・リンドウ切花生産出荷販売を手がけている同社のこれまでの経営の経過や経営の特徴、今後の展開などについて熱く語って頂きました。自分で交配し思った色やカタチのリンドウを育成するおもしろさや海外での農場経験などスケールの大きな話題にあふれていました。
 講演の後は、脇坂真吏さん(株式会社NOPPO)のコーディネートにより、会場の参加者からの質問を交えた意見交換会を行いました。意見交換会では、参加者から、「一般の消費者への情報発信について工夫している点は何か」とか「農業の厳しい面についても教えてほしい」などの質問があり、真剣に就農を考えている様子が伺われました。
   引き続いて行われた交流会には、学生や社会人の方20名程度の参加があり、夏の夜のひととき、農業に対する思いを語り合い交流を深めていました。
Ikenkoukankai_7  

   こうして大盛況のうちに終了したサイエンスカフェ。10月以降も、東京や京都の会場で順次開催しますので、「食」や「農」に関心のある方は、気軽に会場へ足を運んでみて下さい。

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